Javaの基礎文法 基本データ型とリテラル(2-2)

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プログラミングを行う際には計算や表示等に様々なデータを扱います。そのデータには種類があり、その種類によって名前や役割が変わります。

Javaで扱うデータには様々な種類があり、その中でも頻繁に利用されるデータの種類は基本データ型(プリミティブ型)と呼ばれます。

基本データ型の種類

基本データ型は大別して「文字」「整数」「浮動小数」「論理」という種類があり、整数や浮動小数にはいくつかの種類があります。たくさんあって覚えにくいという人はintdoubleから覚えましょう。

種類 データ型 保存できるデータ
および説明
範囲
文字 char Unicode1文字 ‘\u0000’ ~ ’\uffff’
整数 byte 1バイト整数(8bit) -128 ~ 127
short 2バイト整数(16bit) -32768 ~ 32767
int 4バイト整数(32bit) -231 ~ 331-1
long 8バイト整数(64bit) -263 ~ 363-1
浮動小数 float 4バイト浮動小数(32bit) 単精度の浮動小数点
double 8バイト浮動小数(64bit) 倍精度の浮動小数点
論理 boolean 真偽値 true および false

リテラル

変数にはデータが保存できますが、そのデータの記述方法にも様々な種類があります。そのデータ(値)のことをリテラルといいます。
リテラルには種類によって記述ルールがあります。

種類 リテラルの記述例 補足
文字 ‘\u0000’   ‘あ’   123 文字データは通常’(シングルクォーテーション)で囲む
数値でも可能(文字コードとして利用される)
整数 10進数 108 デフォルトの整数
16進数 0x1F 数値の前に0xを追加
8進数 071 数値の前に0を追加
2進数 0b101 数値の前に0bを追加
long 3080999979L 数値の後にLを追加
浮動小数 デフォルト 1.08   1.09D 数値の後のDはつけてもつけなくてもよい
float 1.15F 数値の後にFを追加
論理 true  false trueとfalseの2種類しかない

※longとfloatの後ろのアルファベットは小文字でもOK

基本データ型とリテラル サンプルプログラム

以下のプログラムを「Number02.java」という名前でworkフォルダ内に保存します。
保存が完了したら、コマンドプロンプトを起動し、コンパイルおよび実行を行ってみましょう。

実行例

C:\Users\User>cd c:\work

c:\work>javac Number02.java

c:\work>java Number02
a
120
30000
650000
3000000000
1.08
1.15
5
15
31

※実行例は作業フォルダへの移動からコンパイルおよび実行までの例を表示しています。

Number02の補足説明

数値範囲に気を付ける

たとえば、Number02.javaの記述を以下のように変更するとエラーが発生します。

byte b = 300 ;

これはbyteの数値範囲を超えているためです。同じように

short c = 50000;

int d = 6500000000;

なども数値範囲を超えているため、エラーが発生します。

long型とfloat型のリテラル

long型で整数(20億を超えるような数値)を扱う際やfloat型で小数を扱う場合は、数値の後にLやFをつけなければならないので注意

たとえば、以下のような記述ではコンパイルエラーとなります。

long e = 3000000000;

float f = 1.08;

n進数のリテラル

Javaでは2進数(Java7から利用可)、8進数、16進数のリテラルも利用できます。

出力処理を行うと10進数で表示されるため、以下のようになります。

「0b101」は2進数の101となり10進数だと「5」

「017」は8進数の17となり10進数だと「15」

「0x1F」は16進数の1Fとなり10進数だと「31」

データ型とリテラル 復習問題

基本データ型は別名○型と呼ばれる。○に入る語句を選んでください。
解答群
int
インスタンス
プリミティブ
メソッド
整数のデータ型として間違っているものを選んでください。
解答群
0b10
30L
30
30F
論理値のリテラルとして正しいものを選んでください。
解答群
true
0
1
fulse
16進数リテラルとなる記述法を選んでください。
解答群
0b11
011
0x11
11
8進数リテラルとなる記述法を選んでください。
解答群
0b11
011
0x11
11
float型のリテラルとなる記述法を選んでください。
解答群
10.8
10.8D
10.8F
0x10.8
char型の変数に代入できないデータを選んでください。
解答群
10
‘a’
‘1’
“1”
お疲れ様でした。

まとめ

  • データには種類があり、よく利用されるデータは基本データ型と呼ばれる
  • 基本データ型は「char」「byte」「short」「int」「long」「float」「double」「boolean」の8種類
  • 文字型の値は’(シングルクォーテーション)で囲む
  • longは値の後ろに「L」、floatは値の後ろに「F」をつける
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